保護猫を迎える時に、保護団体に聞くべきこと

保護猫を迎える時に、保護団体の方にお聞きしておいてよかったこと、聞いておけばよかったなと思ったことをお伝えします。

保護猫の里親を希望すると、保護団体さんと面談したり、話し合いする中で、飼育条件などについて、いろいろと聞かれます。聞かれたことに答えるだけでなく、疑問や不安な点があれば、遠慮なく聞いておきましょう。

聞きづらいことに限って、大切なことが多いものですし、気になっていた点で、後からトラブルになる可能性も大きいものです。

また、譲渡のお話が進んでからだと、思っていた条件と違っても、人質ひとじちならぬ”ねこじち”の状態となっていて希望を伝えづらかったり、後からもやもやすることも結構あるそうです。

そこで、「里親申込の時」・「トライアル決定の時」・「譲渡決定の時」、それぞれのタイミングで、ぜひ確認しておいた方がいいことをまとめました。

里親申込の時に確認すること

<条件について>
・脱走防止対策はどのタイミングでどこまで求めるか?
・今自分が考えている脱走防止策でいいか?
・トライアルはできるか?その期間は?
・トライアルに準備するものはあるか?貸出してもらえるものはあるか?
・譲渡費用はいくらか?
・譲渡後に家庭訪問があるか?
・譲渡後に団体への状況報告の必要があるか?その方法と頻度は?
・1匹譲渡か?兄弟譲渡、2匹譲渡前提か?
・お留守番ができるか?させない方がいいか?
・トライアル中、譲渡後に飼育に関する相談ができるか?

<猫の特徴などについて>
・病気やハンディキャップがあるか?
・性別
・今の呼び名を変更してもいいか?

里親申込のタイミングで、少しでも気になっていることは聞いてしまった方がいいです。

譲渡会で気に入った猫がいた場合は、その場で里親申し込みをすることが多いです。
その時に保護猫団体の担当者から里親希望者の家族構成や住まいなどについて確認され、譲渡に関する流れや譲渡条件などについて説明されます。

団体側から説明・提示される条件には、「脱走防止策をすること」などと書かれていますが、それぞれの条件についてどのレベルを求められるかは、保護団体や保護主さんによって、かなり大きな幅があります。

「必ず天井まである柵を、外と通じる窓や扉全てに設置してください」などと言われることもあれば、そこまで細かに求められないこともあります。

また「必ず脱走防止対策をしてからトライアル開始」という場合もあれば、「正式譲渡までに設置すればOK」、「正式譲渡後でもいい」、などという場合があるので、脱走防止対策のどのレベルでどのタイミングまでにすればいいかをぜひ最初に聞いておくことをお勧めします。

またトライアルをする場合に里親側が準備するものや、団体から借りれるものがあるかどうかも確認しておくと、不要なアイテムの購入をしなくてすみます。

後々お互いがストレスを感じなくて済むように、各条件のレベルについて、すり合わせをしておくことがポイントです!

譲渡ルールや条件は団体によってバラバラですし、里親希望者の考えや環境もそれぞれ違いますから、できること・できないこと、求められること・してもらえることを、上記のリストを元に確認しておきましょう。

トライアル決定時に確認すること

<条件について>
・トライアルの期間
・トライアル終了後の流れ
・トライアルに向けて準備するアイテムの詳細
・これまで食べていたエサの種類・量・回数・何時にあげていたか?
・毎日の報告の回数と方法
・猫を届けてもらう日程、家族の全員在宅が必要か?
・猫の年齢&月齢

<体調不良時の対応について>
・猫ちゃんの体調不良など緊急時の連絡先
・近所でおすすめの動物病院(わかれば)

<飼育環境について>
・飼育環境で整えた方がいい場所やその方法

たくさんの希望者の中から、トライアルが決まったと連絡があると、とても嬉しいですよね!

まずは保護団体から提示されるトライアル開始までに準備するアイテムのリストを確認しましょう。
さらにアイテムの詳細を聞いておくと安心です。例えば、エサの種類だけでなく、量、回数、タイミングなどが変わると、繊細な猫ちゃんはそれだけでストレスを感じて体調を崩してしまうかもしれません。
ただでさえ、場所が変わるという大きな変化があるわけですから、他の環境変化は最小限にできるように、細かく確認することをお勧めします。

また、猫ちゃんの年齢や月齢を聞いておきましょう。子猫は月齢によって与えるエサの量が異なりますし、動物病院に行った時にも月齢・年齢を聞かれます。

また、特に子猫は体調を崩しやすいので、トライアル中に体調を崩した場合の連絡先、対応方法を確認しておきましょう。

地域で活動している保護猫団体の場合は、おすすめの動物病院を聞けるといいですね!

また トライアルする時は、猫ちゃんを自宅まで連れてきてくれて、お部屋や家族の確認をされることがほとんどです。飼育する部屋を見てもらって、調整した方がいい点、気をつけた方がいい点、しまった方がいいものなどをアドバイスしてもらいましょう。

譲渡決定の時に確認すること

<不妊治療について>
・不妊治療後の報告は必要か?

<体調不良時の対応について>
・今後も猫ちゃんの体調不良などの時に相談してもいいか?

<譲渡契約について>
・譲渡契約の内容とその取り交わし方法

トライアルが順調に進んで、双方合意があれば、無事譲渡となります。

ここまでの中で確認すべきことはしているはずなので、こちらから確認することはほとんどないはずですが、今後のやりとりや契約について、改めて確認しておくといいでしょう。

まとめ

保護猫の譲渡に関しては、団体によってルールがまちまちです。
だからこそ、後々ストレスを感じずにスムーズに里親になれるように、早めの段階で確認しておくべきことがあります。

譲渡条件の確認、了承はもちろんですが、条件それぞれに求められるレベルが団体によって異なりますので、どこまで求められるのかを必ず確認し、不明な点があれば質問するようにしてください。

「こんなはずじゃなかった!」と思うのは、理解が不足しているからです。
里親さんも、保護団体も、お互いに不要なストレスを感じずに気持ちよく里親になれるように、この記事がお役に立てると嬉しいです。

おまけの体験談:理解不足がトラブルの火種になります

残念ながら、里親の希望者と保護猫団体とのトラブルも、ちょこちょこと耳にします。

実は私も、里親になることが決まり準備を進めていく中で、最初は「この柵やアイテムでOK」と言われていて購入したのに、後から、高さが足りないと言われて柵を返品したことがあります。
結局、購入した柵でいいとの連絡をいただき、謝罪もされたのですが、それらのやりとりをする中で、不信感を抱いてしまい、泣く泣く猫ちゃんとのご縁をキャンセルしたことがありました。

でも、今思えば、私も里親を希望する側として、保護猫や団体への理解が不足していたり、勘違いしていた部分もあったと反省しています。。。

「保護猫を迎えたい」、「里親を見つけたい」というやりとりをスムーズにするために、それを最小限に抑えるためには、相互理解がとても大切だと思います。

里親を希望する方は、ぜひ保護団体に関する本を数冊読んでおくことをお勧めします。
冷静に視野を広げてくれますよ。

保護猫団体の考え方を理解するためにおすすめの書籍



☆保護猫についてや、里親になるための条件などは以下のページをご覧ください☆