保護猫を迎えることが決まった時に、最低限・最初に準備したり、用意する必要があるものやその予算を紹介します。
最初に準備するもの
初めて猫を迎え入れる場合には、準備しなくてはならないアイテムが結構あります。
特に保護猫の場合は、保護団体などから事前にアイテムの仕様を指定されたりすることもありますし、アイテムの準備や脱走防止の対策が完了していないとトライアルをさせてもらえないこともあります。
トライアルが決まってから急いで準備しようとすると焦ってしまったり、きちんと選べなかったりして後悔したり、どのレベルの物を用意すればいいのかなど、戸惑うこともありました。
でも、それらを事前に知っておくことができれば、心の準備ができて余裕がうまれると思います。
これから保護猫を迎えたいと思っている皆さんには、ぜひ読んでいただきたいです。
<最初に揃えるもの>
・ゲージ
・トイレ&トイレ砂
・ご飯(エサ)・おやつ
・食器
・キャリーケース
<予算>
大体15,000円から45,000円くらい
ゲージ(予算:7,000円〜15,000円)
<ゲージを選ぶポイント>
・2段以上あること
・トイレ、エサ入れ、水入れが置けて、寝れる場所があること
保護猫を迎える場合、特に子猫の場合は、ほとんどの保護団体から、ゲージは必ず用意するように言われると思います。
でも、実家で猫を飼っていた時はゲージを使っていなかったので、
本当に必要なのかな〜?
迎え入れてしばらくは必要かもしれないけど、すぐに使わなくなるだろうな〜
などと思っていましたが、迎え入れて8ヶ月経つ今も、結構便利に使っています♪
例えば、洗濯物を干すのにベランダをちょっと開ける時とか、食事の準備の時や、また猫トイレの掃除をする時、水道などの業者さんが出入りする時などに、一時的に入れています。
ゲージの選び方
- 2段以上あること
私は「2段以上のゲージで」と指定されたり、「このメーカーのこの型番のゲージで」と指定されることもありました。「2段ゲージ」を奨められる理由は、猫ちゃんは上下運動をする生き物なので、よりストレスが少なくするためです。また、2段以上だとトイレと水やエサの場所を、段ごとに分けておくことができるというメリットもあります。 - トイレ・エサ入れ・水入れが置けて、寝れる場所があること
ゲージの中で、トイレ、飲食、睡眠のすべてが完結する必要があります。
※ 上記の条件を揃えつつ、できるだけコンパクトなサイズのものを探して、私が購入したゲージが「ハピネコ コンパクト」です。値段もお手頃で、一番下の段にトイレと水や餌を置いても子猫なら余裕があり、ハンモックもついていておすすめです。
トイレ&トイレ砂(予算:2,000円〜15,000円)
<トイレ&トイレ砂を選ぶポイント>
・システムトイレはケアが楽ちん。
・初めてなら「デオトイレ」か「ニャンとも清潔トイレ」が安心。
・トイレ砂は、子猫のうちは小さな粒の方が馴れやすい。
・トイレ砂は、ある程度大きくなったら大きな粒に切り替えて飛び散りを少なく。
トイレ
トイレも色々な種類がありますが、システムトイレが楽だと思います。
従来のトイレは、猫さんがおしっこをするたび毎回その部分の砂を取り替えますが、システムトイレの場合は、週1回砂の下に敷いたシートを取り替えるだけでOKです。うんちをした場合は、その部分を都度取り替える必要がありますが、1日1、2回だけなのでずっと楽だと思います。
システムトイレではない場合は、箱はなんでも良く、衣装ケースを使っている知り合いも。システムトイレと比べると手間は増えますが、トイレ自体が安価なのと、シート代がかからないというメリットがありますね。
初心者の方であれば、システムトイレは、「デオトイレ」か「ニャンとも清潔トイレ」が一般的に使っている方が多く、砂とセットで購入できるのでおすすめです。
うちは「ニャンとも清潔トイレ」の子猫用セットを購入しました。こちらだと上のゲージに合わせた時に、写真の通りに縦置きができ、1段目のスペースが横に広く取れて満足しています。
また、トイレといってもその形状は色々あります。浅型、ドーム型、フルカバー型、上から入るタイプなどなど。子猫の時は、浅型で高さがあまりない入りやすいタイプがいいと思いますが、その分、砂をかく時に、外に砂が飛び散りやすくなります。匂いや砂の飛び散りを防ぐために、壁の高さが高いドーム型や、フルカバー型、上から入るタイプに切り替える人が多いようです。
トイレ砂
トイレ砂も色々な種類がありますが、最初は購入したシステムトイレと同じメーカーの専用の砂を購入するのが無難だと思います。その際トイレシートも合わせて購入しますが、トイレ、シート、砂の相性もあり、シートのサイズがトイレと合わなくて漏れてしまったり、匂いが出てしまったりするので、最初は同じメーカーで推奨するトイレ砂とシートスタートするのがいいと思います。
この点でも最初にご紹介した「ニャンとも清潔トイレ」子猫セットは、シートも1枚入っていて、砂も1ヶ月分入っているので、スターターキットとしてお勧めできます。
猫さんはデリケートなので、トイレや砂が気に入らなかったりする場合もありえます。その時に柔軟に対応できるように、最初はミニマムで用意した方がロスが少なくていいと思います。
また保護猫の場合は、預かりさんの家で今使っているトイレや砂の種類を聞いて、同じものを用意したり、使っていたトイレの砂を少し持ってきてもらって新しいトイレに混ぜると、より慣れやすいそうです。
またトイレの砂を選ぶ時は、砂の粒のサイズ、トイレに流せるかどうか、システムトイレ用でない場合はおしっこで固まるか、消臭機能があるかどうか、などの視点で選びます。
砂の粒のサイズは、小さい方が子猫も慣れやすいのですが、飛び散りやすいので、猫さんの成長に応じて大きな砂に移行していきます。
人間のトイレに流せる砂もありますが、よくよく読むと「浄化槽式トイレの場合は流さないように」などの記載があったり、流せる砂でも塊で流すと詰まってしまったりして大惨事になったケースもSNSなどで見かけます。猫のトイレ砂は、流すのは避け、燃えるゴミとして捨てた方が良さそう。
また固まるタイプと、固まらないタイプもあるので、「システムトイレを使っている場合は、固まらないタイプを選ぶ」など、購入する時は気をつけてください。
<猫砂飛び散り防止アイディア>
ちなみに、うちは結構砂を飛び散らかしてその掃除が大変だったので、砂も大粒にして、トイレもドーム型に切り替えようかなと思っていたのですが、家にあるカバーで代用したところとっても良かったのでご紹介します。
残念ながら全く一緒なものは見つからなかったのですが、メッシュ、ポッピングバッグ、ランドリーバッグ、おもちゃ入れ、、、などのキーワードで検索してみてください。
ご使用のトイレと合うものが見つかるかもしれません。
猫のご飯(予算:3,000円〜5,000円(1ヶ月))
<猫のご飯(エサ)を選ぶポイント>
・保護猫がこれまで食べていたエサの種類・銘柄を保護団体に聞き、同じものを用意。
・ウェットとドライの両方を用意すると飽きづらい。
・子猫の場合、子猫用のエサ・おやつを用意する。
・おやつでコミュニケーションを取ると仲良くなりやすい。
猫のご飯(餌)は、銘柄も多く、ウエットやドライ、チュールなどのおやつなどもあります。
保護猫を迎える場合は、ドライとウエット両方とも、これまで食べていた銘柄のものを用意して、少しでも環境の変化を少なくした方がいいでしょう。私の場合は、「オールウェル」「ロイヤルカナン」「ピュリナワン」「カルカン」のどれかと言う形で保護猫団体から指定されました。
その中で直前までたべていた銘柄を預かりさんに確認して、ドライは「オールウェル」、ウェットは「カルカン」に。両方とも子猫用の餌を1ヶ月分ほど用意しました。
子猫の場合は特に、離乳がどのくらい進んでいるかにもよってウェットタイプだけの場合もあると思うので、よく確認してから用意した方が無駄にならないと思います。
うちは生後3ヶ月で迎え入れたのですが、
朝:オールウェルのドライ(15g)
昼:カルカンウェット(パウチ半パック)
夜:オールウェルのドライ(15g)
でスタートしました。
大きくなってきたので、食欲や食べる様子をみながら、少しずつ量を増やしています。
<同じご飯ばかりでいいの?>
ごはんを選ぶ時に気になったのが、「同じご飯ばかりをあげてて栄養が偏ったり、変えすぎたら落ち着かなかったりしないのかな?」ということ
同じ餌ばかりをあげてていいのかな?変えすぎも良くないの?
同じ餌だけをあげ続けても、「総合栄養食」という記載があれば、栄養が偏ったりすることはないようです。
ただ同じ餌をあげ続けると、他の餌を全く食べなくて、万が一生産中止になったり、メーカーの都合で生産地や材料が変わった時に食べなくて困ったりすることがあるとのこと。
また、逆に日替わりのようにコロコロと餌を変えすぎると、すぐ飽きやすくなってしまったり、体調が優れない理由がエサが合わなかったことが理由だった場合に、それがわからないこともあるそう。
私の家では、それぞれの良いところ取りし、2,3ヶ月で餌を変えるつもりで、ドライもウェット2種類ほど試したところです。
今のところ、ピュリナワンのドライとミャウミャウのウェットを試していて、最終的には1年間で4種類くらいをローテーションしていこうと思っています。
実はおやつにも、成猫用と子猫用があります。
チュールにも子猫用があるので、購入する際は気をつけましょう。
おやつはあげすぎるとカロリーが多すぎてよくないようなのですが、コミュニケーションツールとして少しずつ上手にあげながら、早く仲良くなれるといいですね。
食器(予算:500円〜5,000円)
食器は、エサ用と水用と少なくとも2つは用意します。
<食器を選ぶポイント>
・陶器>ステンレス>プラスチックの順に良い。
・猫は縁が立ち上がってる形が食べやすい。
・猫は舌をスプーンのようにして水を飲むので、水は深めに入れられるものを。
・最初は手頃なもので揃えて、後からゆっくり探すのもあり。
・洗い替え用に複数セット用意しておくと楽。
餌と水を入れる食器は、獣医さんや、ペットショップで聞くと、陶器>ステンレス>プラスチックの順でおすすめされることが多いです。
プラスチックは雑菌が繁殖しやすく、ステンレスは猫によっては嫌いだったり、アレルギーがあったりする場合もあるそうです。またプラスチックもそうですが、ステンレスは軽いので、こぼされたりしてしまいやすいです。
その点、陶器は重さがあるので倒される心配も低く、雑菌も繁殖しづらく、嫌がる猫さんも少ないようです。
また、猫さんは、舌で食べ物をすくい上げるようにして食べるので、器の縁が立ち上がっているタイプを選ぶと食べやすいです。
うちは、ミニマムで準備して、おいおい気に入った良いものをちゃんと選んで使いたいと思っていたので、食事の後はすぐに片付け、水も2時間おきに取り替えるようにして、100均のステンレスの器を2つと、シリコンの器を1つ用意しました。
ステンレスの器は、ドライフードと水用に。シリコンはウェットをレンジで温めてからあげるためです。
また洗い替えとして、初めから2セットずつ用意しておくことをお勧めします!
移動用キャリー(予算:2,000円〜5,000円)
<キャリーを選ぶポイント>
・子猫用ではなく成猫用を。
・車を持っていない場合は、ソフトケースがおすすめ。
・普段から安全な居場所として使ってキャリーに慣れさせておく。
猫さんはいつ病気になるか分かりません。
いつでもすぐに病院に連れて行けるように、移動用のキャリーケースが必要です。
こちらも保護団体から迎える前に準備しておくアイテムの一つとして、指示されることが多いと思います。
子猫用もありますが、すぐに大きくなってしまうので、最初から成猫用を購入することをお勧めします。
キャリーは、よく見る一般的なハードケースと、リュック型などのソフトケースなどがあります。
私は自転車で動物病院に行くことを考えて、リュック型のソフトキャリーケースを購入しましたが、災害時の避難の際には、ハードケースでないと避難所に置けないこともあるようなので、ハードケースもゆくゆく用意しておきたいと思います。
また、普段から、猫さんの安全基地としてキャリーケースに自由に出入りできるようにして、慣れさせておくと、病院に連れて行く時もスムーズに入ってくれるのでおすすめです。
まとめ
審査に通り、トライアルが始まるまでの期間は意外と短いです。
早い場合は「準備が整えば、2日後には連れて行くことができます。」などと言われて焦ることも。
これから保護猫を迎えたいなと思っている方が、この記事を参考にしていただき、事前に準備しなくてはいけないものの種類と、おおよその予算感を心づもりする参考になれば嬉しいです。